埼玉の調査環境

埼玉と言う土地は、調査をする探偵の目から見るとどういう特性があるのか?原一探偵事務所でこのテーマについて初めて取材したのは、2016年5月でしたが、2018年9月に改めて別の方にお話を伺うことができました。

応じてくださったのは本社調査部のA部長とW次長、そして新宿支社のK部長とMチーフプランナー。
みなさんのお話を総合して下記にまとめました。
尾行など調査に差し支えないよう、顔写真はモザイク加工、名前はイニシャルにしています。

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K部長とMチーフプランナー

【(左から)K部長とMチーフプランナー】

全体的な3区域構造

地域ごとの浮気行動やそれに対応する調査上の注意点の差は、大都市中心部/中間住宅地/郊外という地理的区分が基本になっている。
土地ごとに地域差があるというよりも、この3区分の差が基本で、それに加えて地域固有の特徴が少しある場合もあるというべきである。

東京や横浜のような大都市中心部では、交通網が便利で飲食・娯楽を楽しめる場所が無数にある。
だから、徒歩移動でお酒を飲んで遊んでからホテルに行くパターンが多くなる。
高級レストランやシティホテルなどが豊富なので、富裕層も都市部で遊ぶ。(でなければ、いっそ田舎のリゾートである。)
居住地・勤務先が都市部の人は、いろいろな人と出会うので、浮気相手のパターンも幅広い。

逆に、群馬のような郊外では、車がないと移動がままならない。
運転しないといけないからお酒を飲めないし、遊ぶ場所やいい飲食店も少ない。
だから、どこにも寄らずに車で相手の家やラブホテルにしけこむパターンが増える。
カラオケぐらいの遊びだったらホテルでもできる。
日常の行動範囲が狭いから、浮気相手も近場の人が多くなる。

埼玉や千葉のような両者の中間に位置する住宅地では、両者の傾向のミックスになる。
都市部に行って徒歩移動でお酒を飲む場合もあれば、車でショッピングモールに行った後にラブホテルに行く場合もある。
勤務先が東京かどうかなど、生活圏が大都市中心部にまたがっているかどうかでも行動傾向が変わることになる。

こうした3区域の差に加えて、地域固有の差がある場合がある。
同じ田舎でも見慣れない車が停まっているとすぐに近所中に連絡が回る閉鎖的な土地とそうでない土地がある。
同じ住宅地でも細い不規則な坂道が多い横浜の山の手は平野部の住宅地とは違う。
横浜のように土地のナンバーに過敏な土地とそうでない土地がある。
同じ大都市でも東京のような放射状の道路の都市と大阪や京都のような碁盤の目の都市では、有用な車両尾行テクニックの内容が変わる。

また冬季の調査は、北海道のような豪雪地帯と本州関東以南では明らかに違う。

以上のような地域差は確かにあるが、やはり基本をなしているのは、都市部/中間住宅地/郊外という3区分の違いである。
この3つのどこに生活圏があるかで、典型的な浮気行動が変わるのである。

中間住宅地ベルト

・上記の3区間の構造の中で、埼玉は中間住宅地に属する。
・秩父方面などを除けば、広大な住宅地が広がる平野であり、南北に走る複数の鉄道で都心と結ばれている。
・電車での移動は南北には便利だが、東西には非常に不便である。
・神奈川の相模原、埼玉県南東部、千葉県北部(船橋等)は鉄道で都心と結ばれた住宅地で、この3地域を東京外環道が東西に結んでいる。
・高速でで結ばれたこの3地区は、いわば中間住宅地ベルトであり、住民の浮気行動は似た傾向を持つ。

埼玉の環境メモ

・埼玉の調査環境について出た話をいくつか書きとどめる。
・車の所有は一軒家なら所帯に1台くらいで、群馬などの1人1台に近い状態とは違う。
・駅近のマンション住まいなら車は持っていないこともある。

・平日は徒歩移動、土日は車移動というパターンも多い。

・都心では徒歩尾行がメイン。群馬では車両尾行がほとんど。しかし、埼玉ではどちらにも即応できる体制で臨むことが大切だ。

・特に大宮は遊ぶところもラブホテルもある一方、全国屈指の路線集中駅なので、電車に乗られた場合の行き先は無数にある。

・横浜などと違い、張り込みはしやすい。車の地域ナンバーもばらついているので、それをもとに怪しまれることが少ない。

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